学会3世の憂うつ

学会3世として生まれた僕は、創価学園・創価大学を卒業した。 しかし結局、バリ活にもアンチにもなれなかった。懐疑的性格という自らの原罪を呪いながら、それでも信仰を志向して生きる煮え切らない日々を過ごしている。

哲学・思想史

牧口・戸田会長の投獄・獄死の意味を再考しなければならない:日本共産党とリベラリストの思想から

「牧口会長と戸田会長は、勇気を出して軍部政府に反対した。だから偉かった」 創価学会初代・二代会長の牧口・戸田両氏は、治安維持法と不敬罪によって逮捕され、投獄されています。牧口会長は、獄中にてお亡くなりになられている。この両会長の投獄の記憶は…

創価学会と憲法9条:戦後日本における議論から考える

「共産党は護憲、護憲と言っているが、日本国憲法制定時に反対したのは、共産党じゃないか!」 共産党が「国民連合政府」構想を掲げた頃から、公明党はこのような批判を好んでするようになりました。 私はこれを初めて聞いた時、「流石にそんな批判はないだ…

天皇制に学ぶ「忠誠」と「反逆」

「先生は、天皇をどうお考えですか」 『人間革命』の「地涌」の章において、山本伸一が戸田城聖に投げかけた質問です。 この質問は、当時の時代思潮を表しています。壊滅的な敗戦を迎えた日本に生きる人々は、いくつかの重要な思想課題に直面していました。…

個人主義者かつ愛国者であること:丸山眞男の思想を読む

『人間革命』の舞台となっている時代状況を学ぶために、戦後思想を学んでいる本連載。今回は、丸山眞男という、「戦後知識人」の代表とされる人物を取り上げます。 本連載は、「『人間革命』の時代を読む」という連載の第1回です。連載目次は、下記をご覧く…

共産党はかつて「真の愛国政党」を掲げていた:『人間革命』の時代を学ぶに当たって

今週から『人間革命』の第1版と第2販の読み比べを始めましたが、それに伴い、「『人間革命』の時代背景」について勉強し直そうと思い起ちました。そこで小熊英二の『民主と愛国』を少しずつ読んでいく事を決めました。人間革命の比較検討に、日蓮遺文の再読…

A級戦犯はなぜ天皇誕生日に処刑されたのか:「生前退位」報道に際して

天皇陛下が「生前退位」の意向を示されていることが報道された。もし本当ならば、日本における天皇制について、生涯をかけて熟慮されてきた末のご判断だと思う。政権にとっては、大変な難題となってしまったが、今後の行く末を注視したい。また、天皇制つい…

目次一覧~『人間革命』の時代を読む~

『人間革命』の時代を読む 「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする。」 数ある創価学会の書籍の中でも、特に重要な位置を占めるのが小説『人間革命』。 戸田城聖会長と池田名誉…